カラテオドリ拡張定理
前測度から測度へ拡張するカラテオドリ拡張定理を、確率測度の構成という文脈で直感的に解説します。
Measure TheoryProbability FoundationsCaratheodory Theorem
はじめに
連続確率を厳密に定義するには、最初から巨大な集合族に確率を与えるのではなく、 扱いやすい集合で定義した値を、より大きな集合族へ拡張する必要があります。
その中心となる結果が カラテオドリ拡張定理 です。
1. 出発点:前測度
まず、半開区間の有限和のような“簡単な集合族”上で
- 非負性
- 空集合で0
- 可算加法性(定義可能な範囲で)
を満たす関数(前測度)を定義します。
2. 外測度の構成
次に、前測度を使って任意の集合に対して外測度 を定義します。
ここで は出発点の集合族から選びます。
3. カラテオドリ可測性
集合 が可測であるとは、任意の集合 に対して
が成り立つことです。この条件を満たす集合全体はσ-代数になり、外測度の制限は測度になります。
4. 拡張定理の要点
カラテオドリ拡張定理は、
- 前測度から測度を構成できること
- その測度が元の前測度を拡張すること
- (条件付きで)一意性が得られること
を保証します。
これにより、区間の長さからルベーグ測度、さらに連続分布の確率測度へと進めます。
可視化デモ
下のデモでは、
- 出発集合(前測度)
- 外測度での被覆
- 可測集合の判定
という流れを段階的に確認できます。
The Cantor Set: Infinite Points, Zero Length
Start with [0,1]. Remove the middle third repeatedly. What remains?
Step 0: Remaining Length = 1.00000000
1
Number of Intervals
1.00000000
Total Length
1
Expected Intervals
まとめ
- カラテオドリ拡張定理は、測度論と確率論の基礎をつなぐ定理。
- 「簡単な集合上の定義」から「σ-代数上の測度」へ正当に拡張できる。
- 連続確率分布を厳密に定義するための土台である。